5月27日(木)から29日(土)の3日間、岡山市において第53回日本糖尿病学会年次学術集会が開催されました。
昨年の年次学術集会は、新型インフルエンザ騒ぎで参加を断念したため、私は2年ぶりの参加でした。
さて今回の学会は、富山大学第一内科の糖尿病グループにとっては特別な会でした。
というのは、私たちの教室で糖尿病グループの基礎研究を牽引してくださってきた薄井 勲先生が、学会賞(リリー賞)を受賞されたからです。
薄井先生は、肥満にともなうインスリン抵抗性における炎症の役割に着目し、一貫して研究を発展させてこられ、それが今回実を結んだということになります。
私たちの教室からは、薄井先生の受賞講演をはじめ、シンポジウムや一般演題に10名以上の発表があり、各々の研究成果を発表するまたとない機会でした。
学会前日の5月26日、岡山入りしました。岡山は暖かいところだと思っていたので、晴れてはいましたが思いのほか肌寒かったのに驚きました(そのころ富山は雨模様でもっと寒かったそうですが・・・。)。
今回の学会での話題といえば、糖尿病の診断基準が改定されることがあげられます。
7月から、空腹時血糖126mg/dl以上や随時血糖200mg/dl以上でHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)がJDS値で6.1%以上なら、一回の採血で糖尿病と診断されるようになります。
また、新しい試みとしてディベートのセッションが設けられ、糖尿病日常診療で医師の多くが悩むことがある問題について議論が繰り広げられました。
会場は、超満員だったのと参加者の熱気で、室温が上昇して酸素が薄くなっていたのではないかと思うほどでした。わたしは立ち見で聞いていたために、ふらふらになりそうでしたが、参加して満足のいくものでした。
学会のもうひとつの楽しみといえば、地元のおいしいものを食べることです。
日中勉強した後、夜は居酒屋さんなどに行きました。店員さんおすすめの、さより、鰆など瀬戸内の魚などを食べました。
新鮮でどれもおいしかったです。
また、富山のスーパーでも見かける桃太郎トマトが、岡山のものだということを初めて知りました。
なかなか岡山に来る機会もないので本当は観光もしたかったのですが、あっという間に3日間が過ぎてしまい、そのまま帰途につきました。
駅のお土産コーナーも、学会帰りの方たちでごった返していました。もちろん、きび団子を買いました。
来年の学会は北海道で開催されますが、また新たな目的を持って参加したいと思っています。
金谷由紀子