2010年6月25日(金)から6月29日(火)第70回アメリカ糖尿病学会(フロリダ州オーランド)に参加して参りました。医局からの参加は戸邉教授、薄井先生、和田先生、金谷先生、瀧川先生、鈴木の6名です。富山を出発してから→成田→経由地(ヒューストン、ワシントンなど)→オーランドと2回の乗り換えを経て、到着までに全行程24時間程度かかる、かなりの長旅となりました。
今回の演題はポスター4題、口演1題の計5題でした。私鈴木が口演となり、特訓の成果?を発表してきました。
6月25日(金)午後2時からのNovel mechanisms in the development of diabetic nephropathyという学会初日最初のセッションで発表致しました。「PDGFR-b deletion improves diabetic nephropathy in CaM Kinase IIa (Thr286Asp) Transgenic Mice」という演題で、発表自体は何とか終えましたが、質問が聞き取れるかどうかが大変不安でした。フロアからの質問は最初聞き取れなかったのですが、直ぐに別の言葉で言い直して下さり、何とか答えることができました。座長の先生は最初から大変ゆっくりと質問して下さったため、聞き取ることができました。しかし予想していた質問ではなかったため、「Yes!」など、単語でしか答えることができませんでした・・・。スマートな発表とはいきませんでしたが、薄井先生をはじめ皆様の特訓のおかげで無事発表をおえることができました。大変良い経験となりました。ありがとうございました。2011年3月以降、すべての発表スライドと音声がADAホームページ上で無料公開されます。ご興味のある方は是非ご覧下さい。
今回のADAは「Stop Diabetes」がテーマでした。糖尿病診療においては合併症予防も大事ですが、予防も重視されてきています。
また個人的に印象に残ったのは、CGMS(continuous glucose monitoring system)やCSII(continuous subcutaneous insulin infusion)デバイスの発達です。「closing loop」と言って、小児1型糖尿病の方にCGMSとCSIIを装着し、CGMSでリアルタイムに血糖を測定しながら、血糖が上昇しそうなときはそれに併せてCSIIからインスリンが多く注入され、低血糖になりそうなときはCSIIからのインスリン注入量が減量される、というシステムです。しかもこの器械同士は無線?で情報をやりとりし、自動的にインスリン注入量を調整してくれるというのです。研究として発表されていましたが、このシステムが一般的になれば、限りなく正常のインスリン分泌に近づくのでは・・・と夢が広がりました。
また、最近話題のインクレチン製剤による低血糖については、インクレチン製剤が低血糖時の反応性グルカゴン分泌を抑制することが関与しているのでは、という発表がいくつかなされていました。
オーランドと言えばディスニーワールドです!もちろんディスニーワールドにも行って参りました。インディージョーンズショーやイッツアスモールワールドを堪能してきました。
またお決まりのアメリカご飯・・・サラダとfishをメインに注文したつもりなのですが、どう注文してもボリューミーなのはさすがです。ツナサラダになぜかコーンブレッド4分の1切れがついているという・・・。
他大学、他院の先生方との交流もあり、楽しく過ごさせて頂きました。
この経験を今後に生かしていきたいと思います。
鈴木ひかり