研修報告:東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター

 第1内科後期研修医の山口智史です。第1内科では膠原病を専門に病棟業務を行っております。膠原病は関節・皮膚・血管などに炎症を起こす病気の総称で、関節リウマチなどの疾患が含まれます。201210月から12月にかけて、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター(以下、膠原病リウマチ痛風センター)へ研修に行かせていただきました。

 膠原病リウマチ痛風センターは、内科・整形外科を有する専門施設です。病棟では初期または後期研修医が主治医を担当し、指導医のもとで診療を行います。私も研修では、内科の主治医として病棟業務に参加しました。病棟では週に1回の教授回診、週に3回のカルテ回診がありました。教授および病棟医長に対して、担当患者の経過や問題点を提示しました。膠原病では原病や合併症によるさまざまな臓器症状や、長期にわたる治療について、細かい確認と調整が必要です。日々の回診で上級医と密に議論しながら、よりきめ細かい診療を行いました。また、疾患に対する知識や症例を提示する能力も養われました。教授回診時は、膠原病内科医20?30名が参加しますが、そのような多人数で行う議論はたいへん勉強になりました。
 膠原病では全身に合併症がおこりますが、肺病変は最も重要な臓器病変のひとつです。膠原病リウマチ痛風センターには呼吸器専門医も所属しており、気管支鏡や画像読影など、膠原病の肺病変についても知識を深めることができました。
 研修の3か月目には、関節超音波検査の外来見学を行うことができました。関節超音波の国内第一人者である先生のもと、短いながらも貴重な学びを得られました。病歴と関節触診をおろそかにしてはならないということです。

 余暇には、家族で集まる機会ができました。東京スカイツリーは、見上げると頭上にどこまでも高くそびえ、展望台からは眼下に東京を一望できました。天候がよく、過ごしやすい日が多かったです。
 第1内科の先生方には病棟や当直業務などの代行をしていただき、大変お世話になりました。また、膠原病リウマチ痛風センターの先生方や事務の方々には、病棟業務だけでなく、勉強や健康面などについてもご配慮をいただき、無事3か月の研修を終えることができました。感謝申し上げるとともに、研修で学んだことを今後の診療に生かせるよう、研鑽を積んでいく所存です。


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