富山大学第一内科のご出身で、飛騨市民病院 内科でご活躍されておられる
澤崎茂樹先生から、コラムを頂くことができました。
非常に熱い内容で、こちらも胸が熱くなります。
同門とは非常にいいものですね。
それでは、コラムをお楽しみください。
うれしかったこと
飛騨市民病院内科 澤崎茂樹
もう3年も前の話になる。どこの地方自治体病院の例に漏れず、飛騨市民病院も医師が激減し、内科医は僕と同僚の2名だけになった。他に外科、整形外科、眼科が各1名と名誉院長の合計6名で病院をやってゆくことになった。何とかがんばってきたが、
2007年12月に内科の同僚が急病で倒れ、常勤の内科医は僕一人だけになってしまった。
さすがに途方にくれた。毎日午前の外来に出て、午後も週3コマの外来を行い、月曜から土曜の朝7時30分と午後の人工透析患者の穿刺、健診業務、往診、40名近くの受け持ち入院患者の診察、月10コマの日当直をこなすことになった。1日に5名の新入院患者を受け入れる日もあり、入院患者の顔と名前を覚えられないほどになった。
窮状を知っていち早く援助の手を差しのべてくれたのは、大学病院時代に一緒に仕事をした医局の若い先生たちだった。毎週1回、病院に来て外来や健診業務を手伝ってくれたのだ。
あれは本当にうれしかった。一生懸命やっていれば、きっといいことがあると信じていたが、本当だった。当時のことを思い出すと、今も胸が熱くなる。